【映画レビュー】東京家族
こんばんは。
先日“あなたへ”の紹介をしましたが、本日紹介する作品は
です。
幸福の黄色いハンカチをはじめ、男はつらいよシリーズ、釣りバカ日誌シリーズを手掛けた、山田洋次監督の作品です。
小津安二郎監督による『東京物語』(1953年松竹)のリメイクであるが、広島側の舞台が尾道から豊田郡大崎上島町に変更され撮影されている。キャッチコピーは「おかしくて、かなしい。これは、あなたの物語です。」。
もともとは2011年12月公開予定であったが、東日本大震災によって公開が延期となった。それとともに脚本の一部を改訂し、主演の老夫婦の配役を菅原文太と市原悦子から、橋爪功と吉行和子に変更。また長女役も室井滋から中嶋朋子に交代した。
へぇ、そうだったのか。
確かにキャッチコピー通り、おかしくて、かなしい。
大人になるって、小さい頃は憧れるんだけど、自己都合でなんでもどうにでも出来てしまうから、時に無情で家族がひとつになるのがどんどん難しくなっていくんですよね。
手のかかる子が母親にとっては心配で、だから余計に口出しして鬱陶しいお節介だと思われてしまう。
だけどそういうときに限って、大事な人を失って。
失ってから気付く大切さって、本当に後悔ばかり残るんですよね。
いつも序盤から割りと涙多めなワタシは、ここ!という故郷がない分、割りと感情移入しすぎず観れました。
やっぱり“東京”という場所に住むことって日本人にとっての憧れなのでしょうか。
ワタシは、この映画を観たことで東京に住む若者たちは、
- 冷たい
- 行き急いでいる
- 何にでも新しいモノやコトに慣れている
そう感じました。
もちろんそれは全員がそうではないですよ?
あくまでもこの映画で感じただけです、悪しからず。
でも、みんな根は思いやりでいっぱい。
それにワタシが書いた通りのことを、きっとほとんどの若者たちは心のなかで分かってるんだと思いました。
本当は人にあたたかくしたい。
急がず焦らずゆっくり生きたい。
新しいモノやコトについていくのに必死。
だーから疲れちゃうんでしょう。
この映画で田舎から東京に遊びにくるお父さんとお母さんを、それぞれ橋爪功さんと吉行和子さんが演じていたのですが、この二人の間合いといいますか。
東京の街や人達は、特急列車のようにびゅんびゅん進んでいるけど、二人のペースはまるで鈍行列車。
このお二人が教えてくれたことは、
『なぁに、そんな慌てることない』
『格好つけることなんてない』
あとは、そうですね、
高けりゃいいってもんじゃない
ですかね。
料理もそう、
服だって、
靴だって、
寝床だってそう。
高いからってなんでも良いとは限らない。
そこに愛着や想いがあるかないか、正直に素直でいることが本当の人間なんだと教えてもらいました。
観たことなければ是非おすすめします。
特に若い方におすすめです。
故郷があるならなおさらです。
山田洋次監督って、やっぱりすごい人なんだなぁ。
(妻夫木聡っていつでもかっこいいなぁ(本音))
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